昭和55年10月25日初版第1刷
函・月報付 函のカバ、背の上下に微ヤブレありますが、比較的キレイな個体です
※ 秘密結社小説。じっさいに、シラーは啓蒙主義的秘密結社イルミナティとつながりがあったのではないかと言われている。この秘密結社は1776年にインゴルシュタット大学の法学者アダム・ヴァイスハウプトによって、反イエズス会の組織としてドイツのバイエルンで創設された。啓蒙思想と言えば聞こえはいいものの、唯物論、無神論といった側面は、当時としてみればかなり過激。ヴァイスハウプトは暴力革命を否定していたが、陰謀を企てる恐怖の組織というimageを持たれていたことも確かで、1785年にバイエルン当局によって、「革命の意図あり」として弾圧された。一時期この結社で辣腕を振るっていたフォン・クニゲ男爵がシラーの知人で、またシラーの恩師アーベル教授もこの結社のメンバーであったと言われている。もっともシラー自身、「私はイルミナティのメンバーでも、フリーメーソンの会員でもない」と言っているが、わざわざことわっているところが・・・ね。なんだか、ベートーヴェン第9交響曲の「汝が魔力は再び結び合わせる」「兄弟よ、自らの道を進め」「抱き合おう、諸人よ!」というシラーの詞も、意味深に感じられてきますね。(Ho)