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武器としての宣伝〈パルマケイア叢書 3〉 ヴィリー・ミュンツェンベルク 星乃治彦訳 柏書房

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1995年3月1日第1刷 カバスレ 三方微ヤケ・極微シミ 裏見返しに値札剥がし跡(極軽微) ※ 宣伝というものがどのように機能するかを冷徹に分析した歴史的名著として評価の高い本。それもそのはず、なんとプロパガンダの実践者自身による記録です。著者のヴィリー・ミュンツェンベルクは、ヴァイマル期ドイツの共産主義者・社会運動家で、ナチスの宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスになぞらえた「赤いゲッベルス」の異名をとった人物です。彼は、大衆を動員するための宣伝手法を熟知しており、反ファシズム統一戦線運動などで、たいへん大きな影響力を持っていました。  じっさいに大衆宣伝の最前線で活動した実践者による分析ですから、単なる机上の理論書ではありません。宣伝の手法や効果、危険性について語っている点に最大の価値があります。ナチスが台頭するなかで、彼らが対抗勢力を出し抜き、大衆の支持を得た手法を批判的に分析しており、大戦前夜の緊迫した政治状況が伝わってきます。  もちろん、著者が共産主義運動の指導者であったため、共産主義の立場から資本主義やファシズムの宣伝を批判するという政治的なバイアスが存在することは否定できません。しかし、彼自身はコミンテルンの教条主義に拘束されず、わりあい柔軟な統一戦線戦術を追求した人物であるため、分析は比較的客観的で冷静です。  宣伝(政治的プロパガンダ)がいかにして人間の心理に作用し、その心をつかみ、指導者(救世主)への盲信を生み出すかというメカニズム、これは現代のポピュリズムを理解するうえでも非常に参考になるはず・・・というか、現代のメディア社会や情報操作が横行する状況において、具体的に思い当たる節があります。現代の情報社会に生きる我々にとって、メディアや情報の裏側を見抜くリテラシーを養ううえ、きわめて示唆に富んだ一冊であると言えます。(Pa)

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